ブラックホール - あるべきか、ないべきか？
＜転載元＞
レゾナンス・サイエンス・ファンデーション研究員 アミラ・ヴァル・ベーカー博士著
未知の場所へと導く謎めいたブラックホールは、私たちが思っているようなものではないのかもしれない--少なくとも、一部の科学者はそう考えているようだ。
1784年にジョン・ミッチェルによって初めて提案され、1915年にアインシュタインの一般相対性理論によって予測されて以来、ブラックホールという考えを裏付ける証拠は次々と見つかっている。
ブラックホールとは、光さえも通さない無限に密な時空の点であると定義され、周囲の物質に対する重力の影響からその存在が推測される。しかし、もしブラックホール以外のものが、同じような効果を生み出すとしたらどうだろうか？
このような疑問は、ハワイ大学の科学者チームによる最近の2つの論文で取り上げられている。彼らは、すべてのブラックホールを、「ダークエネルギー」内部を持つ一般物体（GEODE）と呼ばれる一群の天体に置き換えた場合の結果について考察している。
GEODEは、1966年にロシアの物理学者エラスト・グライナーによって初めて提唱され、恒星の残骸、つまり恒星の終末がこのような天体であると示唆されました。
現在の恒星進化の理解では、十分な質量を持つ恒星では、恒星残骸はブラックホールになるとされている。しかし、ブラックホール内部を「暗黒エネルギー」の状態方程式で記述するというモデルもある。そこでグリナーは、星の最終段階が重力によってブラックホールの特異点に崩壊するのではなく、外からはブラックホールにしか見えない非特異点「ダークエネルギー」物体（GEODE）に崩壊することを提案した。
1922年に導き出されたこの方程式では、中性子星やブラックホールなどの超高密度空間も、他の空間と同じように扱われていたのです。現在のところ、ブラックホールは数学的な概念である「特異点」として理解されており、その物理的な性質はまだ解明されていない。CrokerとWeinerが発見したのは、ブラックホールを膨張する宇宙の枠組みに組み込むためには、ブラックホールは特異点ではありえないということである。非特異点であるGEODEとして扱った場合、最も古い星のごく一部がこのように崩壊すれば、その平均的な寄与によって、宇宙の加速膨張を担うダークエネルギーが自然に生成されることを発見したのである。
「ブラックホールと思われていたものが、実は特異点のない物体であったとしたら、宇宙の加速膨張はアインシュタインの一般相対性理論の当然の帰結である」-ケヴィン・クローカー博士
宇宙が内包する天体の細部には鈍感であるという宇宙論者の思い込みは、もはや通用しないようです。これは、ブラックホールだけでなく、宇宙とその相互関連性についての新しい見方を与えてくれるものです。
ブラックホールがこのようなGEODEであることをさらに裏付けるものとして、衝突する連星ブラックホールをGEODEと仮定したときに見つかった連星ブラックホール合体の質量があります。結果として得られた質量は、天体がブラックホールである場合よりも大きく、したがって2016年のLIGO-Virgoの観測とより一致する。もちろん、これでまだGEODEの存在が確定したわけではなく、残念ながら観測的なサインは開発されたものの、異なるモデルを区別する方法はまだないようです。
また、グリナーが提案し、ハワイ大学のチームが説明したようなGEODEだけが、そのような天体の説明ではありません。2015年には物理学者のPawel MazurとEmil MottolaによってGravastarが記述され、80年以上前にはGeorge McVittieが膨張する宇宙における質量粒子を記述したそのような解を提案しています。
RSFを視野に入れる
このような特異点ではなく、内部が量子真空でできている物体という考え方は、すべての物質は量子真空として知られるプランクスケールの粒状時空構造から生まれていると考える統一物理学の観点と非常によく一致しています。さらに、統一物理学が一般化ホログラフィックアプローチという形で提供するこの量子化された宇宙の見方は、宇宙の膨張を同様に記述する。注目すべきは、ルメートルによって提唱された宇宙の膨張は、特異点ではなく、原始の超原子から始まるという点である。同様に、プランク粒子が宇宙の大きさまで膨張したときの真空エネルギーを考えると、ダークエネルギーを必要とせずに宇宙の膨張を説明でき、真空のカタストロフィも解決されるのである。
Article: https://bgr.com/2019/10/02/black-hole-theory-geode-study/
